糖尿病と合併症
腎症
糖尿病発症後10年以上経過し、血糖コントロール状態が悪く高血糖が長く続くと腎症を発症します。腎臓には血液をろ過して老廃物を排泄する働きがあるのですが、高血糖が続くと腎臓の糸球体にある毛細血管が硬化し、血液のろ過機能が低下します。血液をろ過できなくなると腎機能が停止し腎不全となり、人工透析が必要になってしまいます。
症状の一つとしてむくみがありますが、むくみが出ている状態ではすでに重症となっている場合が多く、糖尿病の食事療法も腎臓障害に配慮して塩分やたんぱく質まで制限しなくてはならなくなり、非常に難しくなってきます。
初期の段階では微量アルブミン尿の検査を定期的に受け動向をみるだけですが、早期腎症期に入ると高血圧症や網膜症、神経障害も併発してくるので、徹底した血糖と血圧コントロールが必要です。タンパク尿が出て切る顕性腎症期は血糖コントロールでタンパク尿を減らす必要があり、血糖コントロールで無理な場合は仕事や生活も制限する必要が出てきます。
腎不全期になると急激な血圧低下は腎機能低下を助長し、治療が難しくなります。タンパク尿が原因で全身に水がたまるようになり、人工透析が必要になります。透析療法期に入るとほぼ腎機能が停止し、重症の網膜症や大血管障害を起こします。血液透析、もしくは腹膜透析を行わなくてはならなくなります。
人工透析は本来腎臓が行う血液と老廃物の分離を機械で代わりに行ってもらいます。1日おきに1回につき3~5時間かかりますので、時間的にも金銭的にも体力的にも非常に負担が大きくなります。普段から尿検査を定期的に受け、塩分やたんぱく質のとりすぎに注意しましょう。